2012年06月30日

多様化した声、しなかった声

 鳥の声には、なわばり防衛や花嫁募集のための「さえずり」と、警戒やちょっとした合図などで出す「地鳴き」があります。
 「さえずり」は、種ごとに機能を発揮すべき信号なので、種の分化とともに多様化してきました。オスの鳥たちは、さえずることで、無駄な争いごとを避けます。

さえずるノビタキ.jpg
さえずるノビタキ

 それでも2羽が接近してしまった場合は、威嚇の姿勢をとり、肉体的闘争を未然に防ぎます。さえずりや威嚇の姿勢は、儀式化した闘争ともいえます。

ノビタキ威嚇のポーズ.jpg
翼を下げ、尾羽を上げるノビタキの威嚇の姿勢(右の個体)

 「地鳴き」は、別種でもよく似ている場合があります。たとえば、オナガやムクドリ、コムクドリなどは、敵が巣に近づくと「ゲー」とか「ギャー」と聞こえるしわがれた声をさかんに出します。コムクドリは、卵やヒナをねらうオナガに対してこの声を発しますが、下の写真は少し違う状況です。

オナガ・コムクドリ.jpg
オナガとコムクドリ

連合軍.jpg
10羽のコムクドリと2羽のオナガ、2羽のスズメ

 オナガのペアが激しく出す声を聞き、近所中からコムクドリが集まってきたところです。スズメもやってきました。オナガがネコかヘビを発見したようです。共通した声のおかげで、オナガとコムクドリは連合軍を作り、敵を追い払うことができます。この声のように、あえて多様化しなかった(似通った音声に進化した)ところに意味がある場合もあります。


posted by あーすわーむ事務局 at 18:47| Comment(0) | なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする