2020年04月14日

ふるさとの、沈黙の春

P4050078.jpg

自分と他人・・・人は人のことで精いっぱい。
それでも春は来ていますが、
生物の多様性も急速に失われています。

P4050028.jpg
早春の休耕田。水たまりの中の黒いのはカエルの卵。

私たちが、アスファルトの道路や冷房や石油を
享受してきたわずか半世紀。
その歴史が地球を温め、直接・間接に
多くの動植物を、絶滅のふちに追いやっています。

人が人に戦争をしかけなければ、
平和なのでしょうか。
ヤマアカガエル .jpg

両生類の激減は、目を疑うほど。
産卵のこの時期、あれほどいたヤマアカガエルさえ、
探してもなかなか見つからなくなりました。

池だけ残り、カエルだけいないのです。
「世界」は人間社会だけを意味しません。
人だけが生き残るとか、人だけが絶滅するということも、
地球のシステム上、あり得ません。

ヤマアカガエル予備1.jpg
キャララキャララという、あの賑やかな声が聞かれなくなりました。

生態学が軽んじられ、
災害の起こるしくみや身の守り方を、
自分自身で考える力が育っていないのが
何より恐ろしいことです。

P4050045.jpg

<あーすわーむ トップへ>







posted by あーすわーむ事務局 at 23:19| Comment(0) | なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年12月26日

冬の岩場のニッチ

S0153038.jpg
標高2000mの雪山でも出会うハギマシコ
よくこんな場所を占有したものだと感心する生きものがいます。
深海の熱湯が噴き出す周辺にいる、色のない甲殻類など。
ニッチが空いていれば、そこを独占する種が出てくるのが地球の歴史でした。
種が多様に分化し、進化してくる過程は、特殊な環境に適応できる者の出現を伴いました。
S0831913.jpg
200〜300羽の群れで飛び回っていることも
ハギマシコは、初冬にシベリアから群れで渡ってきて、草の実をついばむ鳥ですが、
崩壊地や崖の多い山岳に限ってみられます。モルタルの法面にもしばしばいます。
鳥から見れば、岩崖のような環境なのでしょう。
S0161111(151116牧峠)'.jpg
モルタルの法面では目立ちません(3羽が写っています)

イワヒバリは、夏山の稜線で、登山者の足下にも来る鳥です。
冬は高山を下りますが、やはり岩の多い山塊に限ってすみつき、
鉱山跡地などにもいます。木の枝には頑なにとまらない鳥です。
PC130137'.jpg
山あいの石垣で出会った冬のイワヒバリ
標高が1000〜2000mならハギマシコ、500m前後ならイワヒバリ。
冬の山の崖から飛び立つ小鳥は、まずこのどちらかです。
そのニッチの独占ぶりがわかります。

<あーすわーむ トップへ>



posted by あーすわーむ事務局 at 19:45| Comment(0) | なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月17日

移入種の排除

上信越高原国立公園のある池で、いないはずの魚が目撃されたのが去年。
捕獲に至るまで、一年かかりました。
フナ1.jpg
一般的な罠や釣りではうまくゆかず、最終手段で定置網を仕掛けました。
「せめて網だけは回収を」と、台風で増水した池へ、ゴムボートでくり出しました。


フナ2.jpg
深さ2m以上ある、湿原を伴う池です。

フナ3.jpg
網にはフナが6匹。大きいのは23cmもあり、ヒゲがあればコイそっくりです。

外来魚ではありませんでしたが、
本来いない場所に放すのがNGなのは、在来種でも同じです。

固有で多様なその場所の生態系が、バランスを崩してしまいます。
それは瞬時に見えないだけに、危険なこと。

保全の仕事は、減ることがありません。


posted by あーすわーむ事務局 at 17:29| Comment(0) | なし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。